敵も味方に変える魔法の言葉

「そうだよね、わかるよ」という話、いきます。
「そうだよね、わかるよ」という、
これは何ですか?つったときにね、
商人っていうのは、
争いごと起こしちゃいけないんだよ。
すと、ずいぶん、こう違う意見を言う人がいるんです。
で、違うな……と思っちゃいけないんです。
「そうだよね、わかるよ」
で、これどういう意味ですかっていうと、
「あんたの言っていることがわかった」と言うことで、
賛同してるわけじゃないんです。
「あ~、わかるよ」
って、まずこれを言うんです。
そうすると、そこで初めて、
「あ、こいつは俺の仲間なんだ」と思ったとき、
人の心はふわっと開くんです。
そうすると、そこで、
「そうなんだよね、俺もそうだったんだけどさあ……
やっぱし、ツイてるって言ってたほうが
いいかわかんないよね」とかって言うと
相手も、仲間の言うことは聞こうかな?っていう、
気になるんですよ。

それで、「そうだよね、わかるよ」って、
これ、口ぐせにしないと、
なかなかこの技は使いこなせないんです。
だから、ひまなときに、
誰もいないのに
「そうだよね~、わかるよ~」
「そうだよね~、わかるよ~」って、
これを、シャドーボクシングみたいなもんなんですけど、
これをやってると、相手が、
少しぐらい違うこと言っても、
「いや、それ違うよ」って言いそうなとこ、
「そうだよね~、わかるよ」
この首っていうのを、
縦に振ると免疫力が上がるんですよ。
知っています?ツボがあるんです、ここに。
ところが、首を横に振ると、
免疫力がだんだんだんだん下がって来てですね、
くだらない病気にやられッちゃうんですよ。
だから、否定的な人間ってのは、
こう首を横、絶対、できるだけ、
「う~ん、そうだよね~、わかるよ」って
これをやると、人生がすごく、
流れるように上手く行くんです。
魂は修業に出てくる。
何の修業ですか?っていうと、
人間関係の修業なんです。
で、人間関係でいちばん大切なの言葉……
女性だったら、
「そうですよね、わかりますよ」
犯罪を犯すとしますよね?
私はタバコ吸わないんですよ。
そしたら、ある人が
「斎藤さん、楽でいいですね。
刑務所入ったとき
タバコ吸わない人は楽なんですよ」
って、何だかね、すごいもう
お褒めの言葉なんだか
何だかわからないんですけど……
それで、タバコの話じゃないんです。
それで、おまわりさんっていうのね、
怒る人とそうじゃない人がいるんですよ。
そういう人っていうのは、
一所懸命こういろんなこと言い訳する。
脱税の時の、田中角栄さんを調べた人も
この前テレビで同じこと言ってたの。
犯罪犯すような人っていうのは、
おまわりさんに怒られますよね?
「なんでこんなことやった、オマエ白状しろ!」
とか言われると、なかなかしないんです。
なんでかっていうと、そう人って、
怒られ慣れてるんです。
親にも怒られてた先生にも怒られてた、
まわりからずっと怒られてっから、
鍛えあがってますからね。
昨日今日ちょっと怒られたぐらいで、
反省なんかしないんですよ。
ところが、そういう人でも、
怒鳴っている一方で、
「わかるよ、お前の言うこと。
お前みたいな人生歩んでたら、
そうなっちゃうよな?」って
「根っからお前、悪い奴じゃないんだよ」
ね?
「俺、お前のことね、
俺も犯罪者をずっと見てきた人間だよ、
根っから悪い奴かどうかぐらいわかるよ」
って、しみじみ話聞いてやると、
片っぽの犯罪者も、
永久に黙ってられるとは思ってないんですよ。
ずーっと嘘ついてられるとも思ってないと……
「どうせ白状すんなら、
この人のほうがいいかな。
あいつ怒鳴ってばかりで、
あいつに手柄を立てさせるんも腹立つしな」
と、いうことなんですよね?
犯罪者ですら、そうなんだ。
犯罪まで犯してない人間なんて、
悪いなんて全然思ってませんからね。
「違うよ」なんて言われたら、
たちまち、心パッと閉じちゃう。
それで、人の言うことなんて
聞かなくなっちゃうんです。
会う人会う人を敵に回す人と、
会う人会う人を味方に出来る人。
この、味方に出来る魔法の言葉が
「そうだよなあ、わかるよ」
練習してくださいね、これ。
練習しないでサッと出来ませんよ。
何でもね、練習が必要ですからね。
それで、できるようになった。
出来ましたよね?
そこで、今度は、
自分にやって欲しいんです。
自分も完璧じゃないから、
ついつい余分なことしたり、余分なこと考えて、
「俺は、なんであんなことしちゃったのかな」
って言ったときに、
「そうだよな、わかるよ。
人間だから間違いだってあるよ」
自分に、「そうだよな、わかるよ」
さっきまで、立派なこと言ってたのに、
「いい女だなあ」とかって……
「何で俺は、こんな神様の話をしながら、
女見ただけでいい女だなあ、何なんだ俺は」
って、思ったときに、
「でも、わかるよ、俺だって男だもんな」
って、言うだけで、
心がファッと、こう柔らかくなる。
『人生は開き直るんだ』
悪い言葉じゃないの、
開き直るっての、
閉じてた心を開いて、
曲がってた心をまっすぐに、ピっと直す。
これを開き直る。
で、いけないの『居直る』ね。
違うでしょ?
ね?
居直っちゃってね、
「俺が何悪いんだ」って、こうじゃないのね。
たまに、開き直る。
苦しくなったとき、
「じゃ、ここら辺で開き直らしてもらいます」
とかって言って心、ファッと開く。
それで、曲がってた気持ちを、ピッと直す。
そうすると、リフレッシュされる。
「そうだよな、わかるよ」
まず、人にやってみて、
自分の方がむずかしいんです。
意外とこれやってみるとわかるけど、
自分に「そうだよな、わかるよ」
と言ってあげられると、
自殺者も少ないんです。
誰もわかってくんなかった……
お釈迦様が『天上天下唯我独尊』
天にも地にも我より偉いやつはいないんだ。
生まれてから七歩あるいて、
上を指して『天上天下唯我独尊』
私が生まれた時と大分違いますよ?
ね?
やっぱ、すごい人は生まれた時から違うんですよ。
それで、天にも地にも我より偉い人間はいない、
ってこれは凄い深い意味があるんです。
でも、お釈迦様は一回しか言ってないんです。
いつも言ってたじゃないんですよ?
「俺はエライんだ」って、
いつも言ってるやついますよね?
一杯飲んだりなんかすっと。
それとお釈迦さまとは違うんです。
どう違うかというと、
一回だけ言って、心にそう思っていると、
人に誉めてもらいたいと思わないの。
人のことが気になってしょうがないんだ。
天にも地にも我より偉い人間はいないんだ、
っていうことになったら、
たいして偉くない人間に
誉められたいとも思わないんです。
淡々と生きてられる。
だから、誉める人生。
私も、誉められたいと思うと大変なんです。
ね?
『変な人が書いた成功法則』
くだらない名前でしょう?
で、俺、あれじゃなきゃ、ヤだつったの。
「これじゃ売れませんよ」って、
「売れなくたっていいんだよ、この名前にして?」
なんでですか?っていうと、
立派なことを言うと、
立派に生きなきゃなんないんですよ。
じゃなきゃ、世間って許さない。
で、立派に生きるのも大変だし、
立派じゃないってことがバレちゃったときは、
うんと大変なんですよ(笑)
ね?
だから、そのことをよ~く考えたら、
最初ッから「変な人ですから勘弁してください」
で、今度、二冊目出して、二冊目はね、
『変な人の書いた成功法則~不良中年は元気』
これじゃなきゃヤだって(笑)
もう、それじゃなきゃ出さないんだって、
出したくないんだよ、と。
で、それは偉そうなことを言えば、
偉そうなことをしなきゃならない。
これも大変なんです。
ね?
世の中って、
大変なことをあまりしちゃいけないんです。
ね?
心が楽になり、人との人間関係が
上手くいくかいかないかが、
「そうだよね、わかるよ」
それから、反対意見があったら
「でも、こういう考えもあるんだよね」って。
「俺も、知らなかったんだけどさあ、
この前『変な人の成功法則』
書いた斎藤さんに会ったら、
こんなこと言ってたんだよ」
って、言うと、スーッと聞いてくれる、
こともあるんです。
聞いてくんない人もいますよ?
で、これが「そうだよね、わかるよ」なんですよ。